変形性膝関節症になると、膝の痛みや動かしづらさから、日常生活に支障が出る可能性があります。
変形性膝関節症のときにしてはいけないことや注意点、変形が起こりやすい人の特徴などを理解しておき、悪化を防ぎましょう。
この記事では、変形性膝関節症のときにしてはいけないことや注意点を解説します。
目次
■変形性膝関節症とは?
変形性膝関節症とは、膝関節の軟骨が劣化して擦り減り、炎症が起こる病気のことです。
変形性膝関節症になると、歩いたりしている間や階段昇降のとき、深くしゃがみ込むときなどに痛みを感じるようになります。
膝関節の痛みや動きの制限があることで、歩いて移動するのが億劫になったり、身の回りのことを自分でこなせなくなったりする場合があります。
悪化すると立ち上がることもできなくなり、手術が必要になるケースもあるため、早めに対策や治療を行うことが重要です。
変形性膝関節症になる原因や症状、治療法については「膝がズキズキと痛くて歩けない… 「変形性膝関節症」の原因・症状、治療法も解説」の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
■変形性膝関節症はどんな人に起こりやすい?
変形性膝関節症は年齢や性別、生活スタイルなどによって起こりやすくなる可能性があります。
ここでは、変形性膝関節症になりやすい人の特徴を見ていきましょう。
◎高齢の方
高齢の方は、変形性膝関節症を発症するリスクが高くなります。
膝関節の軟骨は、いわば「消耗品」であり、時間が経つにつれて擦り減っていきます。
高齢になればなるほど軟骨は劣化していき、関節内で骨同士がぶつかってしまうため、変形が起こってしまうのです。
◎女性の方
変形性膝関節症の男女比は1:4と言われており、男性よりも女性の方が多いとされています。
これは、女性ホルモンが膝関節の変形に関わっているためと言われているためです。
特に閉経した女性は膝関節の変形が著しいことから、更年期以降の女性は変形性膝関節症のリスクが高いとされています。
◎膝関節をたくさん使う方
日頃の生活から膝関節を多く使う方は、軟骨が擦り減りやすく、変形が起こりやすい傾向があります。
畑仕事で膝を深く曲げたり、床から重いものを持ち上げたりすることが多い方は膝関節への負担が大きくなるため、痛みや曲げづらさに注意が必要です。
また、和式の生活スタイルは膝を深く曲げる機会が多く、変形を招きやすいと言われています。
◎過去に膝関節をケガしたことがある方
過去に膝関節のケガをしたことがある方は、変形性膝関節症の発症リスクが高くなる可能性があります。
膝関節の中の靭帯や半月板などの組織にケガをしたことがある方は、関節が不安定になり、変形しやすくなる可能性があるのです。
■変形性膝関節症でしてはいけないこと
変形性膝関節症の場合には「してはいけないこと」がいくつかあります。
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長時間歩き続ける
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長時間立ち続ける
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深く膝を曲げる
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重いものを持ち上げる
立ったり歩いたりして膝関節に体重がかかると、関節の変形が進む可能性があります。
長時間同じ姿勢を続けたり、立って作業し続けるのは控え、膝関節の負担を減らしましょう。
■変形性膝関節症の注意点
変形性膝関節症における日常生活の注意点や、膝の負担を減らすポイントを紹介します。
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杖や手すりを使って歩く
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体重を増やさないようにする
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膝関節を冷やさないようにする
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膝関節周囲の筋肉を鍛える
膝関節の変形が進まないようにするには、いかに関節へかかる負担を減らすかがポイントになります。
長時間歩く場合や階段昇降の際などは杖や手すりを使用して、関節にかかる体重を軽減しましょう。
また、膝関節周囲の筋肉を鍛えたり、筋肉を温めて動かしやすくしたりすることも重要です。
膝関節の痛みや変形を自覚した場合は、関節を保護する生活を心掛けましょう。
■変形性膝関節症にお悩みの方は整形外科へご相談ください
変形性膝関節症が悪化すると歩くのが難しくなり、日常生活に支障が出る可能性があります。
鏡で膝を見たときに変形していると感じたり、歩くと痛みを感じたりする場合は、早めに整形外科で検査を受けましょう。
『宮島整形外科クリニック』では、変形性膝関節症の検査や治療、膝関節の負担を減らす生活方法のアドバイスなども提供しています。
膝関節の痛みにお悩みの方は、お早めに当院へご相談ください。