生活や仕事に支障が出る前に
関節の痛みは早めにご相談ください
関節リウマチは、手足をはじめ、全身の関節が腫れたり痛んだりする疾患です。特に、朝方に関節周囲の症状が強く現れるのが特徴です。進行すると関節の変形や脱臼、腱鞘炎などの疾患につながり、日常生活や仕事に支障が出るおそれがあります。痛みを実感した場合は、早めに診断、治療を受けることが大切です。
CONSULTATION
こんな場合はご相談ください
- 手指が動かしにくい
- 箸が上手く持てない
- 手にこわばりがある
- 関節の痛みがある
- 関節が腫れている
- ボタンが押しづらい
関節リウマチの原因
関節リウマチは、ウイルスの感染などをきっかけとして、身体の免疫系が自身の組織を異物として攻撃(自己免疫の異常)をしてしまい、関節の滑膜が炎症を起こし、滑膜が異常に増殖してしまいます。関節全体に炎症が広がり、骨や軟骨が破壊され、関節に変形を生じて、本来の関節機能を失ってしまいます。
治療方法
基礎療法
正しい疾患についての知識を持つ
正しい知識を持つと不必要な不安は解消されるものです。病気についての正しい知識を持ち治療内容や自分の病状を理解しておくことで、さまざまな事態や情報について賢い判断ができるようになります。また家族や友人、職場の人など周囲の人に病気のことを理解してもらい協力してもらうことも大切です。
関節の適切な保護
関節を冷やすことは避けましょう。冷房や冬の冷え込みが症状の悪化につながるので、冷やさない工夫が必要です。
適度な運動と安静
関節は、動かさないでいるとすぐに硬くなったりして、本来の機能が低下してしまします。そのため、普段から適切な運動をすることを心がけることが重要です。しかし、過度な運動は関節に負担をかけてしまいますので、適度な安静も必要です。医師との相談の上、運動量の調整をしましょう。
薬物療法
抗炎症薬 | 炎症を抑え、痛みを和らげる |
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抗リウマチ薬 | 免疫異常を改善し、疾患自体の進行を抑える |
生物学的製剤 | 炎症や関節破壊を起こす物質の働きを抑制する薬 |
リハビリテーション
①運動療法
関節を適度にできる範囲で動かす、痛みのない範囲で関節を動かす習慣を持つことが重要です。関節は、放っておくとすぐにその機能が低下してしまうからです。しかし、痛みがあるにもかかわらず我慢しながら動かすことは逆効果ですので、負荷については医師と相談しながら進めてください。
適切な筋力強化運動 | 関節に負担をかけない方法での筋力強化運動が有効です。自分で無理に行おうとせず、医師に相談の上実施してください。 |
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温水プールでの運動 | プールは、関節に負担をかけずに全身を適切に動かすことができるため、有効です。ただし、体を冷やさないように温水プールに行くようにしてください。 |
首の運動は安易に行わない | 症状が頸椎に及んでいる場合、軽度な負荷でも危険なことがあるため、注意するようにしてください。 |
②物理療法
水や温熱、光線、超音波などの物理的な刺激により血液循環を良くして痛みを和らげるのが物理療法です。一般によく行われるものに以下のようなものがあります。
温熱療法 | パラフィン浴、ホットパック、部分浴など |
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冷却療法 | アイスパックなど |
電気療法 | 赤外線、超音波、レーザーなど |
水治療法 | 入浴、水泳、バイブレーションバスなど |
③装具療法
装具を使用する目的は関節負担の軽減、変形の進行抑制です。
代表的な装具 | 頸椎のカラー、足底板、膝の関節用装具、手指の装具 |
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自助具について | 自助具とは、関節に負担をかけずに、日常動作の不自由さをカバーするために使用します。福祉用具として購入することができるものもあれば、一般の量販店で購入できるものもあります。 |
リーチャー | 手の届かないところに届く孫の手のようなものです。カーテンの開け閉めなど引っ掛けて動かします。長柄のブラシ、くし、マジックハンド、グリップメイト、歯ブラシなどにつけ握りを太くし握りやすくします。 |
手術療法
関節リウマチの症状が過度に進行し、手術適応となる場合もあります。その場合は、手術のできる信頼できる医療機関へご紹介させていただきます。