先天性股関節脱臼・亜脱臼
先天的に股関節が不安定で、何かしらの原因が加わって股関節が外れたり、ズレたりして脱臼を起こした状態です。遺伝的な要因も考えられますが、出生前の子宮内での異常肢位や逆子での出産、関節を伸ばしたままの抱っこやおむつの付け方で生じることがあります。女児が圧倒的に多く、足を動かした時に関節から音が鳴ったり、歩き始めが遅いような場合は、脱臼の疑いがありますので注意が必要です。
先天性内反足
先天性内反足とは、生まれつきの足の変形です。足首からつま先が内側を向き、つま先を伸ばした状態で硬くなっている疾患で、予防法は見つかっておらず、原因も分かっていません。片方の足のみの場合と両方が罹患している場合があります。何もせずに放置していると歩行が困難になることもあるため、早期の診断・治療が大切です。
先天性筋性斜頸
先天性筋性斜頸とは、出生時に生じた首の筋肉の損傷などが原因となり起こるとされる疾患です。生まれてすぐには気付きませんが、生後1週間ぐらいから首の片側に小さいこぶができるようになり、首が曲がるようになります。多くの場合は、生後1年以内に自然治癒しますので治療は必要ありませんが、長期間残ると反対側に首を動かしにくくなったり、顔が変形するようになるので注意が必要です。
3歳を過ぎても自然治癒しない場合は、緊張している筋肉をゆるめる手術をします。